今回はラムラック(子羊)のレシピです。なんと言っても「骨付き」なのが魅力的ですね。このラムラックを1本ごとに切り分けるとラムチョップとなります。
塩コショウで焼くだけでも美味しいのですが、今回は香草パン粉焼きにしました。
 
 
材料はこんな感じです。

フレンチラムラック
ただのラムラックは背骨が付いているので切り分けにノコギリが必要ですよ
塩(下味用・適当な量)
コショウ(下味用・適当な量)
ガーリックパウダー(下味用・適当な量)
オリーブオイル(肉に塗る用・適当な量)

◆イエローマスタード…30g
◆はちみつ…10g

☆パン粉…40g
☆ニンニク…3片
☆ローズマリー…15cm(生の場合)
☆塩…1g
☆コショウ…1g
☆粉チーズ…3g
☆オリーブオイル…10g

◆は肉に塗るマスタード、☆は香草パン粉の材料です。

 
使用した道具
 Weberガスグリル
 ロースティングラック
 ロースティングシールド(の代わり)
 シリコンブラシ
 アルミホイル
 中心温度計

 
手順としては
 ①肉の解凍
 ②肉を室内で放置
 ③グリルに火入れ
 ④マスタード調合
 ⑤肉に切込みを入れ下味付け
 ⑥下焼き(直火)
 ⑦肉を休ませる(1回目)
 ⑧香草パン粉調合
 ⑨マスタード、香草パン粉をつける
 ⑩焼く(間接焼き)
 ⑪肉を休ませる(2回目)
 ⑫切り分けて完成

 
①肉の解凍
まずは肉を解凍します。ラムラックは真空パックに入っているかと思いますので、そのまま氷水の中に入れると早く解凍できます。(冷蔵庫の中でも解凍できますが時間がかかります)
私の場合、大きなジップロックに肉と氷と水を入れて放置です。肉の大きさにもよりますが、ラムラックだと2時間~3時間といったところです。

 
②肉を室内で放置
解凍された肉を常温に戻し(近づけ)ます。
室内に30分程度放置でOKです。
肉を冷蔵庫から出したら、待つ間に次の手順に移りましょう。

 
③グリルに火入れ
グリルに火を入れましょう。

チャコールグリルでも可能ですが、今回は低温が必要ないので手間のかからないガスグリルを使用しました。

点火して20分ほど蓋を閉めて放置します。
点火したら待つ間に次の手順に進みましょう。

 
④マスタード調合
マスタードを調合しましょう。下味を付ける意味とパン粉をくっつかせる接着剤的な意味もあります。

ここで使用するマスタードはいわゆる「からし」とは別物なのでご注意ください!ちなみに使用したのはハインツのイエローマスタードです。

イエローマスタード30gとはちみつ10gを混ぜます。少し辛いような酸っぱいような甘いような複雑な味になります。

 
⑤肉に切込みを入れ下味付け
マスタードを混ぜたら肉に切込みを入れ下味をつけます。
ラムラックの脂に格子状の切込みを入れます。

このように格子状に切込みを入れることで焼いた際に余分な脂が落ち、食べやすくなります。


切込みを入れたら肉の全面にオリーブオイルを塗り込み、その上から塩、コショウ、ガーリックパウダーを振ります。
オリーブオイルは肉の温度の上昇を助け、さらに乾燥から守ってくれます。

ローストビーフも同じですが、下味をつけるのは焼く直前にしましょう。塩を振って放置すると浸透圧の関係で肉汁が外に出てしまいます。

 
⑥下焼き
下味をつけたら1回焼きましょう。手順が「下焼き」となっているのは、今回は2回に分けて焼くからです。

ガスグリルの場合、温度が250℃以上になっていることを確認してから肉を乗せてください。最初は火力マックスでOKです。

まずは脂面から焼きます。

ステーキなどを焼く際には焼き目が肉に対して斜めに入るよう意識すると焼き上がったときに美味しく見えます。
今回はパン粉をまぶすので焼き目は関係ありませんが、写真のように斜めに置くと良いでしょう。

骨との境目は焼きにくいです。トングで押さえながらできるだけ火が入るようにしましょう。

立てたり横にしたりして、肉の付いている部分の全面が焼けるようにします。(骨の面は湾曲しているので焼けません)
表面を焼くのが目的なので、あまり長時間放置しないようお願いします。(ラムは牛肉と同じ温度で焼き上げられます)

肉の部分がある程度焼けたら今度はアルミホイルを折り返し、骨の部分(持つ部分となるところ)にかぶせます。
アルミ無しで蓋をしますと、せっかくの骨が黒焦げになって持てなくなってしまいます。

火力を半分くらい(200℃程度)に調整し、骨の面を下にして蓋を閉め10分待ちます。肉が小さい場合はもう少し時間を縮めても構いません。

 
⑦肉を休ませる

10分後です。
いい感じの色になっているでしょうか?
この段階で一度肉を休ませ、もう少し内部まで熱を伝えます。

グリルの火も一回消します。(炭だとつけっぱなし)

焼いた肉をアルミホイルで包んで30分程度放置します。
この間に香草パン粉を作りましょう。

 
⑧香草パン粉の調合

上にも書いていますが、

☆パン粉…40g
☆ニンニク…3片
☆ローズマリー…15cm(生の場合)
☆塩…1g
☆コショウ…1g
☆粉チーズ…3g
☆オリーブオイル…10g

これらを混ぜ合わせます。
キッチンスケールに容器を載せてゼロにしながら計るとやりやすいですかね。入れていく順番もパン粉から順番でオッケーです。

パン粉40gの中にニンニクをみじん切りにして入れます。

今回ローズマリーは庭に植えているものを使用しましたが、なければ乾燥タイプでも大丈夫です。
生の場合、指で葉っぱを落としてみじん切りにします。先端をつまんで元の方にむかって動かすと葉っぱだけ取れるかと思います。
少々の茎も一緒に刻んで大丈夫ですが、木のようになった茶色い部分は硬いので入れないようにしましょう。

塩、コショウ、粉チーズを計りながら入れます。

一回混ぜておき、最後にオリーブオイルを入れます。

全体的にしっとりしたでしょうか?
まだパッサパサのサラサラやで?、って方はもう少しオリーブオイルを足してもらって大丈夫です。(まとまりが出るわけではありません)


 
⑨マスタードと香草パン粉をつける

調合したマスタードと香草パン粉を休ませたお肉に付けていきましょう。

まずはマスタードを裏も表も側面も全てに塗ります。足りそうになかったら肉のない面には塗らなくて大丈夫です。
最初はこんなに塗って大丈夫かな…と心配になるかもしれませんが全部塗って大丈夫です。
マスタードには接着剤的な意味もあります。

マスタードを塗ったら今度は香草パン粉を付けます。
パン粉は肉の面だけでOKです。側面もお忘れなく。

 
⑩焼く(間接焼き)

パン粉をまぶせたら間接焼きで熱を入れます。
直火だと火が入りすぎるので間接焼きでお願いします。

間接焼き用のロースティングラックに肉を乗せ、その下に火を遮る物をセットします。
本来ならロースティングシールドをセットするのですが、何度でも使えるステンレスの板の上に汚れよけのアルミを敷いています。

この状態で蓋を閉めて10分焼きます。温度は中火(約200℃)です。

10分経過したあたりで蓋を開けて中心温度を測定してみてください。
52℃程度になっていれば大丈夫です。温度が低いようでしたら蓋を閉めてもう少しお待ち下さい。
こんもりと肉が盛り上がっていたらいいような気がします。

 
⑪肉を休ませる(2回目)

焼いた塊肉というのは熱々の状態で切ってしまうと肉汁ドバーで見た目的にも味的にもよく有りませんので、再び休ませます。

またアルミホイルに包んで休んでもらいましょう。
目安としては30分以上ですね。

この間にも中心温度は少し上昇します。

 
⑫切り分けて完成

肉を休ませ、肉汁が落ち着いたら切り分けましょう。

塊肉を調理する機会の多いWeberグリル持ちの皆さんは写真のような大きめのカービングフォークとカービングナイフがあれば便利です。雰囲気も盛り上がりますし。

写真のように骨を上にすると切りやすいです。骨と骨の間に包丁を入れるときれいに切り分けられますよ。
あまりゴリゴリ切るとパン粉が落ちてしまいますので、そ~っと切りましょう。

どーんとお皿に盛り付けたら完成です。
お上品にナイフとフォーク…と言わず、骨の部分をガツッと持ってかじりついてください(^o^)
ちょっとくらい汚れながら食べるのもバーベキューの魅力ですね。

ちなみに食べた感想ですが、香草パン粉のとこサクッとしてるしめっちゃうまい!
中の肉のところはもう少し味が欲しいかな?でも上手にローストできてるので柔らかくて旨みたっぷりでした。物足りない人はあとから塩を振っても良いかもしれません。

今回はやや脂身の多いラムラックでしたので、少し削いでから焼いても良かったかも。正確に言うと脂身と肉の間に筋があるのでニクサスなんかを使って筋切りしておくとより美味しく食べられると思います。
とはいうものの、ラム肉は不飽和脂肪酸が多いとか人の体温では溶けない温度とかあるようで、確かに胃もたれしませんでした。

健康に気を使う人にも良いかもしれませんね。
手順が多い割には難しくないので、ぜひお試しください♪

安い筋っぽい肉も柔らかく!ニクサス

 
ニクサスよりお手軽に。

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